ピンケのモイ!

ほぼ下ネタ

東京コワいからサゲます

 

「となり町のあの大きな靴屋が潰れて回転寿司のチェーン店が新しく出来たよ」

 

母から届く僕の体調を気遣ういつもと変わらない内容の手紙の、追伸で書かれた地元の大ニュースに僕は久々に笑った。

 

7年前に、それはもうこんな小さな街なら覆えるくらいの大きな夢を抱えて上京した僕だけど、今ではもう案の定、こんな小さな街の重圧ですらも背負いきれないでいる。

 

なんて自分語りを始めると、今流行りのライトノベルの主人公になったみたいだ。なんの才能もない平凡な僕が異世界で勇者に転生して魔王を倒すのかもしれない。…いや、そんなことはないだろう。

 

ちょうど6年前の、東京スカイツリーの建設が終了するのと同時に、それまで建設的に考えていた将来がなくなり僕も成長をやめた。

 

僕はそれまで信じて疑わない程に、スカイツリーがどこまでも高くなると思っていたし、それは例えるなら「ジャックと豆の木」の豆の木の様なものだと思っていた。

 

そしてもちろん僕は物語の主人公ジャックで、この大都会の豆の木を天高くまで登っていけるものだと勘違いをしていた。

 

6年前の今日、高くなるのをやめた豆の木は一生懸命登ろうとしていたジャックに、「もう登れないよ」と告げたのだ。きっとそれは金の卵を持った悪い巨人の声だったのだと思う。

 

と、うまく童話と紐付けられたと、喜んでいる場合ではない。

 

現実には格安で焼肉食べ放題を提供するチェーン店の豚タンくらいに臭くて薄っぺらい話だ。そしてうまくない。

 

仕事で失敗し、同僚や上司からの信用を失い窓際族。

彼女にフラれ、傷心。ただそれだけだ。それだけのことで僕は登るのをやめた。

 

今日も、誰も必要としていないであろうデスクワークをする為に、黒ずんだ建物の横を歩きドブ川の匂いを鼻に充満させながら、思考を停止させて満員電車に箱詰めにされて運ばれてゆくのだ。

 

電車内で母からの手紙を思い出し、数分だけでも、と脳内で地元の田舎に帰省をする。

 

故郷の両側から山が迫ってくるようなあの、舗装のされていない狭くて細いデコボコ道を、今にも崩れて落ちそうな父の軽トラで飛ばした解放感や疾走感は、もう味わえない。こんな不甲斐ない、情けない息子の姿を実家にいる両親にみせるわけにはいかないのだ。

 

と、すぐに現実に戻り溜め息をつき、大きく息を吸う。前のフラット席に、このギュウギュウに押し込められた誰もが息苦しい思いをしている車内で、ひとり悠々と座る50手前ぐらいの時代遅れな化粧のおばさんのいかにも人工的な、アルコール薬品の様な香水(?)の匂いに嫌悪感が増して、僕はまた今日も思い出す。

 

そう、彼女にフラれたのもちょうど今日みたいな日だった。

 

彼女の職場が僕のアパートに近かったこともあり半同棲状態だった。次の日が休みの夜は職場からの帰り道にある、安い・早い・不味いという三拍子揃った居酒屋で呑んでは、フラフラになりながらも手を繋いで一緒に帰宅して、お風呂にも入らずセックスをしてから寝るだけの、そんなどこにでもいる若者の幸せな日常が続いていた。

 

フラれたのは突然で、別に何の変哲もない、いわばこんな僕にとってはセオリー通りと言ってもいいくらいの、ただの彼女の浮気が原因だ。それも職場の上司で、僕よりもかなりのイケメンだった。だけだ。だから全然、しょうがないのだ。

 

と、そんなことを、毎日が最悪な僕は、何かにこじつけては彼女との思い出を思い出して、また傷ついて、少し勃起しながら、今日も疲れ切ってやっとの思いで出勤をする。

 

業務が終わり、退社。特に会社での出来事は書く必要はない。

 

駅のホームで帰りの電車を待っていると緊急アナウンスが流れる。どうやら、今日も人身事故で電車が遅延するらしい。

 

繰り返されるアナウンスを遠くに聞きながら、今日の僕は自分を語ることでどこか物語の主人公の様な気分で、いっそ次に来る電車に飛び込めば、ライトノベルのような、漫画のようなことが起こるかもしれないと考えていた。

?、、どこか錯覚のような、でも電車に撥ねられたあと異世界で生まれ変われる、そんな確信のようなものが何故か朝とは違い、その時の僕にはあったんだ。これは前向きな考えで、きっとこの線路の先から豆の木が天高くまで伸びているはずなんだ、と。

 

ねえお母さん久々に顔見て言いたいな。「いってきます」って。

 

 

 

 

うわーコワいわー誰の話これーコワイわ、まじ?これ東京の日常ってまじ?うわーまじかよ東京人。住みたくないわー。やべーな、べーな。っべー場所じゃん東京。

 

笑えないわ東京。東京サゲるわ。

魔界じゃん地獄じゃん東京。怖すぎ東京。まじ卍。今日はスカイツリー6周年おめでとう。

 

 

 

 

 

 

はひゅー!

だめだ文字多すぎ。頑張ったけど文字の羅列がうんこにしか見えないや、うさぎさんの。

 

 

髪型をツーブロックにしようと思ってサイドを刈り上げたら、残したトップの髪が思ったよりボリューミーで、公然わいせつカットみたいになってしまったのを見て、基本的に穏やかな性格だから今まで誰にも言ったことないのに、鏡に映った自分に初めて「殺すぞ!」って言った話をしようと思ってたのに。

 

間違えたわー。