ピンケのモイ!

ほぼ下ネタ

チアガールに応援されたい

僕の部屋から窓の外を見ると、近所の宿泊施設の敷地内にある、コンクリートで固められただだっ広い駐車場が見える。


宿泊施設というのは、いわゆる温泉旅館なのだけど、たまに大学のサークルの親睦会だったり、運動部の合宿だったりに使われることがあるようで、以前、その駐車場で朝練をしている学生の団体が、準備体操をしたり、ダッシュをしているところを見かけたことがある。


つい先日も、朝、出社準備をしている際に、ふと窓の外を覗くと、大きな観光バスが停まった駐車場の端で、学生の団体が集まっているのが確認できた。


寝ぼけ眼を凝らしてよく見てみると、どうやら女子大生の集まりであることがわかった。


20人くらいがその場にいただろうか。

それぞれ赤や黄色や紫のカラフルなTシャツを着用して、お揃いのジャージの半ズボンを履いていた。

彼女たちはおもむろに陣形を組み始め、「やぐら」の様な形になった。

数人で組まれたやぐらの上で、ひとりの女学生が立ちあがり、片足を大きく開きY字バランスをしたり、ポーズを取ったりしていた。


僕はそこでようやく、チアリーディング部の朝練だということを認識した。



シンクロナイズドスイミング部の可能性もあるなぁ。と、一瞬頭をよぎったが、そんなことは実はどうだっていい。


眼前約200メートル程先に女子大生集団が、ブラジャーを薄い布でしかないTシャツで隠し、太ももを露わにした無防備な格好で、汗を流している光景は揺るがない真実なのだから。


僕は初めて見るその光景に、今まで感じたことのない感情が芽生える。


今までは高校野球のテレビ中継で応援席にいるチアガールしか見たことがなかった。


距離があるとはいえ、コスチュームも練習用のラフな格好だったとはいえ、そこに生のチアガールの存在を感じてしまった僕は「応援されたい!!」という感情が芽生えたのである。


僕はすぐに、さっき着替えたばかりのズボンと、パンツを脱いだ。


そしてスマホでアダルトサイトを開き、検索窓に「チアガール」と打ち込んだ。

何件かの動画がヒットして、サムネで女子大生っぽいものを選ぶ。


つまり、

眼前約200メートル先で練習をしているチアガールと、動画の中の淫らなチアガールをリンクさせて、あたかも眼前約200メートル先で練習をしていた女子大生のひとりが僕のもとにやってきて淫らな行為を繰り広げているように脳を騙してオナニーしようと企んでいるわけだ。朝6時から僕は。


ただ、問題があった。

リアルなチアリーディングというのは、応援というよりは、近年、競技的な意味合いのほうが強くなっていて、立派なスポーツといえるのだ。


眼前約200メートル先の女子大生らしき集団は恐らくガチのチアガール。誰かを応援しようなんて、多分ちっとも思っていない系だ。むしろ頑張っている私を見て!って逆に応援を強要してくる系だ。


そうなると、アダルト動画の中に登場する、いわゆる僕らが想像するような可愛らしいチアガールと、現実のガチチアガールに差が生まれてしまい、脳を騙してオナニーすることは不可能に近いのだ。


だから僕は、動画の中の「理想のチアガール像」で素直にオナニーをすることにした。


最早、眼前約200メートル先で練習している本物のチアガール達はまったく関係がなくなり、今まであまり興味の無かったチアガールというコスプレに興味を持つきっかけに過ぎなかったというオチである。


ここからは僕のオナニーの様子を書いていこうと思う。


「頑張っている〇〇さんに、ご褒美あげちゃいますね♡」

ご褒美という、大人になってから滅多に聞かなくなった言葉に、僕の下半身のチアボーイはギンギンになった。


ノースリーブ、ミニスカ、両手にボンボンを持った典型的なコスチュームのチアガールが僕の眼前約10センチ先の小さなスマホ画面で笑顔を見せている。

僕はもうその笑顔だけで、じゅうぶん頑張れそうな気がしていた。


「お願い!僕の金玉ボンボンをさ、左右交互にイッチニー!イッチニー!エイ、エイ、オー!ってして?」


「上手だね!そんなに僕が好きかい?僕だけのチンコリーダーだね。エル♡オー♡ブイ♡イー♡チ・ン・ポ♡って応援して。そうしたらチツリーディングしてあげる。」


「ああぁあぁ、本当にありがとう!頑張れるッ!僕頑張るからぁああーッッ!イク!!」


「はあはあ、君のチア応援のおかげで僕のタネがいっぱい出たよ、これが本当のチアシードだね♡ほら、食べてごらん?スーパーフードだよ?」



勝手に盛り上がって、ほぼお手本通りのオナニーを終え、朝練をしていたチアガール達の方へ目を向けると、


そこにはもう誰も居なかった。





あのチアガール達は、仕事に行きたくない僕を励ます為に神様が見せてくれた幻だったのかもしれない。


なんにせよ、その日の僕は普段よりも頑張れた気がするよ。

ありがとう。